1日の1/3を占める睡眠時間を攻略すれば、1日はもっと有意義に使える。
わかりきった事だとはいえ、中々その攻略方法ってわからないですよね。質の良い睡眠を実現するために、まずは現状を把握する事は大切です。
この記事では、ベッドで寝るだけで自分の睡眠を測定してくれる「Nokia Sleep」というモノを紹介します。
しかもこの商品、IFTTTに対応しているため、Google HomeやNature RemoなどのIoT家電と連携する事もできるんです。
目次
NOKIAが睡眠計?
NOKIAというと携帯電話のイメージでしたが、最近はWithingsというフランスの会社を買収してヘルスケア部門にも力を入れていました。
過去形なのは、2018年5月にヘルスケア部門を売却するというニュースが報じられたから。しかも売却先がWithings。
ほとんどの製品はWithings→NOKIAにロゴを張り替えただけだったのですが、一体どうなるんでしょうね。
実は今回紹介する「Nokia Sleep」もWithings時代に「Withings Aura」という製品の廉価版のようなもの。
「Withings Aura」はマットレスの下に設置するセンサーの他に、ベッドサイドに置くライト&スピーカーが付属していました。
ちなみにNOKIA製品では、このブログでもWi-Fi対応の体重計「Body +」を紹介しています。
[kanren postid=”11″]開封の儀
小ぶりな箱に入っています。
中身は本体とACアダプター、説明書のみ。電源はUSB給電、専用のUSB-ACアダプターが付属しています。
本体のカバーを外すと中身がむき出しに。透明の袋状になっている部分には電源を入れると空気が入り、キャリブレーションが行われます。
シングルベッドに置いた時のサイズ感はこんな感じ。*実際にはマットレスの下に敷きます。
セッティング方法
セッティングは「Nokia Health Mate」というアプリを使って行います。
Nokia Sleepを電源につないだ状態でアプリを起動すると「スリープセンサーが検出されました」という表示が出ます。
あとはアプリの指示通りにインストールしていきます。
本体のセッティング場所は枕よりも下、胸の位置と同じ高さです。
Nokia Sleepとスマホの間はBluetooth接続なので、ペアリングをしていきます。
続いてWi-Fi設定を済ませれば初期設定は終了。はじめに本体のキャリブレーションが必要なので、適切な位置に設置した後、10分程度待ちます。
実際に使ってみた
Nokia Sleepで睡眠を記録してみました。取得できるデータは以下の通り。
測定できる項目
- 睡眠時間
- 睡眠サイクル (深い・浅い・レム段階)
- 心拍数
- いびき時間
- 睡眠スコア
アプリには下の画像のように表示されます。
持続時間
少し翻訳がおかしいですが、睡眠時間のこと。人間に必要な睡眠時間は7~9時間と言われていて、この日は7時間31分。睡眠時間は十分ということになります。
深さ
続いて深さです。眠りには
- レム睡眠 (脳は活動中。記憶を整理している。)
- ノンレム睡眠 (脳・身体ともに休まっている深い睡眠の状態。)
の2種類があり、この2つの眠りが適切に行われていれば良質な睡眠になっているといえます。
規則性
規則性は、1週間の平均就寝・起床時刻とのズレを示しています。
中断
夜から朝の間で目が覚めていた時間を表示しています。画像では3回目覚めている事になっているのですが、内1回はちょっと見に覚えがないんですよね。どうやって判断しているのでしょう。
眠るまでの時間
眠りにつくまでにどのくらいの時間がかかったかを示しています。
入眠から90分間にあらわれるノンレム睡眠が、睡眠の中でも最も重要です。そのため、だんだんと眠くなり、布団に入ったらすぐに就寝するのが理想的な睡眠です。
起きるまでの時間
2度寝やスマホいじりで朝の貴重な時間をダラダラと過ごさないためにも、目覚めたらすぐに起き上がりましょう。
心拍数
体が休まっている睡眠中は、起きている時よりも心拍数が低くなります。
ちなみに日中の安静時の心拍数は、成人男性であれば60~70程度です。
いびき
ご丁寧にいびきまで測定してくれています笑。
スマートウォッチFitbit Ionicとの比較は?
多くのスマートウォッチにも睡眠測定の機能が備わっています。
私が過去にレビューしたFitbit Ionicには高精度な心拍測定機能があり、眠りの深さをトラッキングしてくれます。
[kanren postid=”1139″]腕に身につけて使用するため、NOKIA Sleepよりもこちらの方が精度が高いような気がしますよね。
そこで、同時に使って比較してみました。
Nokia Sleep | Fitbit Ionic | |
---|---|---|
深い眠り | 59分 | 47分 |
とても浅い | 2時間20分 | 2時間25分 |
浅い眠り | 4時間12分 | 4時間9分 |
トータル睡眠時間 | 7時間31分 | 7時間21分 |
就寝時刻 | 22:34 | 22:21 |
起床時刻 | 6:34 | 6:44 |
眠っている間の事なので、どちらが正確かを確かめる手段はありません。しかし、睡眠時間の差は10分ですし、就寝時刻と起床時刻も10分間シフトしているだけ。
どちらもある程度正しく測定できているのではないでしょうか。
睡眠測定という観点で考えると、Nokia Sleepの良いところは次のような感じ。
- 睡眠時の心拍数を表示できる
- いびきをモニタリングしている
あくまでアクティブトラッカーのFitbit Ionicは、睡眠中の心拍をピンポイントで表示することはできませんし、いびきも測る事ができません。
スマートウォッチとは違い、Nokia Sleepは眠りに特化したガジェットと言えますね。
Nature RemoとIFTTT連携してみた。
Nokia SleepはIFTTT(イフト)という、様々なウェブサービスやIoT家電と連携できるサービスに対応しています。
そのため次のような連携ができます。
- ベッドに入ったら部屋の明かりを消す
- ベッドから出たら部屋の明かりを点ける
- 就寝・起床時刻をGoogleスプレッドシートに記録する。
布団に入ったら自動的に電気が消えるのってメチャクチャ便利ですよね。Philips Hueを使っている方であれば、すでにIFTTTのレシピが用意されているため、簡単に設定できます。
私はPhilips Hueを持っていませんが、部屋の蛍光灯をNature Remoと連携させているので、Philips Hueと同様の事ができます。
ちなみにNature Remoというのは、テレビやエアコンなど、様々な家電の赤外線式のリモコンを一つに集約することのできるガジェットです。
IFTTTアプリを開いてNokia Sleepとの連携を許可します。
ベッドに入った/出た事をトリガーにします。
ベッドに入ったのをトリガーに、部屋のライトをオフにすることができます。
実際に使ってみると、きちんと作動しました。しかし、ベッドに入ってから消灯するまでおよそ10数秒くらいのタイムラグがありました。Philips Hueの場合はどうなんでしょう。
私はNature RemoとGoogle Homeを連携させていて、音声操作で電気のオンオフができます。個人的には、確実に消灯するならGoogle Homeを使った方が便利かなあと思います。
[kanren postid=”1178″]まとめ
以上、NOKIA Sleepのレビューを書いてきました。良いなあと感じる点をまとめると、次のような点が挙げられます。
POINT
- スマートウォッチのように身につける必要がない
- 睡眠の深さや入眠までの時間など、かなり細かく測定してくれる
- IFTTTとの連携ができる
特に、体に何も付けずに眠りの深さや心拍、いびきまで測定できるのはスゴイと思います。
スマートウォッチを腕につけて寝るのは嫌だなあという方にはピッタリのガジェットではないでしょうか。特にApple Watchを使っていて、就寝時は充電しているという方にマッチしていると思います。
私自身はスマートウォッチを付けて眠る生活を3年以上続けているので、あまり気になりませんが笑。
惜しいなあと感じる点は、目覚まし機能がないこと。あくまで睡眠測定専用アイテムのため、起床を助けてはくれません。この点においては、スマートウォッチに搭載されているサイレントアラーム機能は便利です。
形状的には電車の駅員さんなどが起きるのに使っているという「やすらぎ」に近いんですけどね。
ちなみに「やすらぎ」はポンプが外付けのためかなり膨らみます。さすがにこのレベルは無理ですよね笑。

出典: https://www.jreastmall.com/shop/g/gS001-112461/
価格は1万5000円ほど。この手のガジェットとしては妥当な価格だと思います。睡眠改善に興味がある方は、まずは自分の眠りを知るために導入してみてはいかがでしょうか。