P10 Liteを購入したのですが、他のP10シリーズとの大きな違いはカメラがデュアルではない事です。まあ、3万円を大幅に切る価格を実現するために、全体的にスペック落としているので仕方がありませんが。
一方iPadの方は奮発したので、カメラの性能は良いとされています。
と、なればやはり性能を比べたくなるもの。ついでに私の所有しているミラーレス一眼も持ち出して比較してみようというのが今回の趣旨です。
使用機材と条件
今回比較対象としたのは以下の3つの機材。
- スマホ:Huawei P10 Lite
- タブレット:Apple 10.5インチiPad Pro
- ミラーレス一眼:Sony α6000 + E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS
HuaweiのP10 Liteは2017年の6月に発売された、2万円台半ばで購入できるスマホです。兄弟機であるP10、P10 Plusはライカブランドのカメラを搭載していますが、本機は普通のカメラ。
10.5インチiPad Proも2017年に発売されたモデル。搭載されているカメラはiPhone7相当のものです。
ミラーレス一眼カメラα6000は2014年発表モデル。Sony製のミラーレス一眼としてはエントリーモデルとなります。
装着したレンズは「E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS」というキットレンズです。あまり評判の良いレンズではないです。しかし私が他に持ってるレンズがSIGMA 60mm F2.8 DNなので、こちらを用いると他の2つと画角が大きく変わってしまうので。
撮影条件については、P10 LiteとiPadは純正カメラアプリでオート設定。つまり、アプリを開いてシャッターを切るだけです。
α6000も基本的にプレミアムオートという、自動的にシーンを設定してくれるモードで撮影しています。しかし、何枚か絞り優先で撮っているものがあります。
そして、以下にそれぞれのカメラのスペック比較を表にまとめてみました。
P10 Lite | iPad Pro | α6000 | |
---|---|---|---|
画素数 | 1200万 | 1200万 | 2430万 |
センサーサイズ | 1/2.9型 | 1/3.0型 | APS-C |
F値 | 2.2 | 1.8 | 3.5-5.6 |
光学手ブレ補正 | × | ◯ | ◯ |
焦点距離(35mm換算) | 26mm | 28mm | 24-75mm |
センサーサイズに関してはP10 LiteとiPadは近い大きさ。APS-Cというフォーマットは他の2つと比べると一回りも二回りも大きなものです。しかし、iPadに搭載されているものも、一昔前のコンデジに採用されていたような大きさのものです。
センサーサイズが大きければたくさん光を受けやすいため感度が良く、またボケ味が出しやすいと考えておけば良いでしょう。
F値についてはカメラ用語というよりは光学用語なので説明は省きます。値が小さければ明るく撮れます。
手ブレ補正は歩きながら、あるいは夜景を撮るときなんかに役立つ機能です。
焦点距離。これも光学用語ですね。小さいものは広角といって、広大な風景なんかを迫力ある写真に収めることができます。また、大きいものは望遠です。より遠くのものを撮ることができます。
撮影場所は都内の某国立公園。時間帯は15時前後。天気も快晴だったので、自然光で十分明るく撮れる日でした。
実際に撮ってみた
それでは実際に撮ったものを紹介していきます。全てJPEG撮って出しです。
まずは季節柄、あじさいをアップで。P10 Liteは花の色が白くなってしまっていますね。それに比べるとiPadはちゃんと撮れていますが、カメラには敵いませんね。濃くハッキリあじさいを表現できています。少しですが、背景ボケもあります。
木陰で1枚。 影で潰れずに色を表現出来ているのがミラーレス。ただ、P10 Liteもなかなか頑張っています。
広い風景を撮ると差が出ますね。ミラーレスでは緑をしっかり出しつつも空も見た目に近い色を表現しています。
こちらは3枚とも良く撮れているんじゃないでしょうか。明るい場所で順光であれば、P10 Liteでも良い感じで撮れるのが分かる写真。
P10 Liteにも良いところはないかなあ、と思ったんですけど、HDRは良く効くときもありますね。 ミラーレスの方では表札の文字が潰れているのですが、P10 Liteは明るく撮れています。
ここまでで分かった傾向としては、P10 Liteは全体的に白っぽくなりますね。
で、ここまで全くiPadに触れてこなかったんですけど、カフェで物を撮ったときに美味しそうに撮れるのがiPadでした。
相変わらず食パンも白くなってしまっているP10 Liteですが、iPadは温かみのある写真になっています。
ミラーレスはボケ味が効いてはいるものの、撮って出しだとちょっと無機質な感じですね。
場所を変えてこちらはお台場の観覧車。ミラーレスの方が色のレンジが広いですね。
こちらはトヨタのショールームの中で一枚。赤色はどれも一応表現できていますけど、暗い部分、タイヤのホイールがP10 Liteでは潰れてしまっています。
今回は夜景は撮れていないのですが、それに近い写真を。ビーナスフォートの噴水広場です。基本的に暗いところの撮影は高感度性能が求められます。なのでミラーレスの圧勝。P10 Liteではノイズが多いですね。
iPad Proは比較的良く撮れているかもしれません。同等のカメラを搭載したiPhone 7でサクッとこれくらいのものが撮れるのであれば、及第点でしょう。
まとめ
結論としてP10 Liteのカメラは
他の機材と比べると白っぽくなる傾向があるものの、明るい場所で順光で撮るぶんには使える
という評価になります。
2万円台のものなので、全然期待はしていなかったのですが、好条件下では問題なく撮れますね。
今回は間に挟まれて存在感の薄かったiPadですけど、iPhone 7相当のカメラを搭載したiPad Proも良いですね。
「iPhoneを持っていれば、カメラは要らない」という人の気持ちが分かる気がします。
とはいえ、ミラーレス一眼に関してはもっと良いレンズを使えばいくらでも良い写真が撮れる(腕次第ですけど)ので、専用機もまだまだ捨てがたいです。
というわけでカメラ性能を比較してきましが、いかがでしたか?
今回は順当に
格安スマホ<高級タブレット<専用機
という結果になりましたが一番大事なのは気軽にシャッターが切れるか、という事なのでそこをなおざりにしないで自分に適した撮影環境を整えられると良いですね。
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