iPadはここ1、2年間、Split ViewやSlide Overなどかなり機能が充実してきていましたが、iOS 12のアップデート内容は比較的地味な印象です。
しかし、色々と使い勝手は向上していて、一眼レフなどで写真に撮る方にとっては嬉しいアップデートがありました。
それは次の2点。
- SDカードリーダーでの読み込み速度が上がった
- 標準の写真アプリでRAWファイルの編集ができるようになった
実は、後者についてはそこまで便利な機能だとは思っていないのですが、RAWファイルの読み込みは非常に高速になり、一段と実用的になりました。
写真を撮る人間としてはありがたい!紹介していきます。
目次
RAWファイルの読み込みが早くなった。
個人的にiOS 12のアップデート内容では、これが一番です。
最近のデジタルカメラにはWi-Fi機能が搭載されていて、SDカードを取り出さなくても無線でiPhoneやiPadに写真を転送することができます。
でも、大量の写真を一度に転送する場合は時間がかかってしまいます。
なので、私の場合はAppleの純正カードリーダーを使ってSDカードから読み込んでいます。
しかしながら、今までのiOSではWi-Fi接続よりは早いものの、まだまだ転送速度は遅かったです。
転送以前に、プレビューのサムネイル表示されるのも結構遅かった。
しかも、大量の写真(1000枚)とかを転送しようとすると、途中でアプリが落ちてしまうこともありました。
私のiPadでRAW現像をしてしまうので、RAWファイルの読み込みにイライラする事もしばしば。
しかし、この度のiOS 12へのアップデートにより読み込みがホントに早くなりました。
1600万画素のマイクロフォーサーズ機のRAW+JPEGであれば数十枚の写真が数十秒で転送できます。
普通にスナップ写真を撮る方であれば一切ストレスを感じません。
ちなみに、私はアイドルカメコとして活動することがたまにありまして、一度に1,000枚くらいの写真を転送することがあります。
しかし、この時も十数分で転送が完了。これには感動しました。(大半が使えない写真なんですけどね。)
転送時のUIも改善された!
また、読み込み画面のUIも使いやすくなったのも嬉しいアップデートです。
すでに転送済みのものと未転送のものとを自動で分類してくれるので、写真の選定が楽になります。
また、取り込む写真を選別する際にも、拡大することができるようにもなっているので非常に便利。

一覧表示画面

見たい写真を長押しすると拡大されます。さらにピンチアウトすることもできますよ。
標準の写真アプリでRAW現像が可能に!
もう一つのアップデート内容は写真アプリでRAWファイルが編集できるようになったこと。
[aside type=”normal”]RAWファイルって何?RAWファイルはJPEG形式などとは違い、カメラで撮影して取得した色情報をそのまま保持したファイルのこと。ファイルサイズが大きい代わりに細やかな編集ができるようになります。[/aside]
iOS 10からiPadやiPhoneでRAWファイルには対応していましたが、iOS標準の写真アプリでは編集まではできませんでした。
ただし注意したいのは、写真アプリでRAW編集ができるのは、RAWファイルだけを転送したときに限るということ。
つまりカメラ側の設定で、写真の記録形式をRAWのみにする必要があります。
(デュアルスロットの場合なら片方をRAW、もう片方をJPEGにすればOK)
私は普段RAW+JPEGで保存しているので、ここはちょっと不便。
撮った写真をざっとWindows10標準のフォトビューアで見ようとしても、PanasonicのRAW形式である.RW2はWindowsでは再生されないんですよね。(SONYのはできる)
しかし、普段からRAWだけで保存している人にとっては朗報なのではないでしょうか。
なお、iOS 12の写真アプリでRAWファイルを開くと、画面の左上に「RAW」と表示されます。
写真アプリでは画像ファイルのEXIFデータが確認できないのが惜しいのですが、少なくともRAWデータかそうでないかを判別することはできます。

左上にRAWと記してあれば、RAWファイルとして認識している証
写真アプリの編集機能は変わらず。
RAW編集に対応したものの、編集機能はこれまでと変わっていないようです。

RAWファイル用に編集項目が増えるわけでもないので、Lightroomの代わりになる事はないです。しかし、ある程度は露出や彩度の調整ができるので、意外と使えるアプリです。
私自身はiOSの写真アプリで編集をすることはないのですが、この機会にちょっと使ってみました。
すると、以下のような項目が編集可能で、意外に使える事が判明しました。
ライト
- ブリリアンス
- 露出
- ハイライト
- シャドウ
- 明るさ
- コントラスト
- ブラックポイント
カラー
- 彩度
- コントラスト
- キャスト
RAW現像に使えるほどとは思えないのが正直な感想です。
特にポートレート写真を撮っていると、多少のスポット修正が不可欠。
本格的にレタッチする方はLightroomを使った方がいいです。
まとめ iOS 12でiPadがより便利に!
以上、iOS 12の写真周りのアップデートを紹介しました。
写真を取り込む時の使い勝手が今までよりも格段に良くなったのが素晴らしい。
趣味で写真をたしなむ人であれば、読み込みから編集、書き出しまでをiPad済ませる事も可能になりました。
これを機にiPadを買ってみようかなあという方は、下の記事を参考に選んで見てください。
オススメは私も使っているiPad Pro 10.5インチです。
[kanren postid=”22″]なお、ここまで紹介した写真関係のアップデートに対応しているのはCPUチップがA9以降、つまりiPhone 6s、iPad Pro 12.9(初代)以降である点には注意が必要です。
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