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【ネタバレ】シェイプ・オブ・ウォーター(The Shape of Water)を観た。

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レビュー

こういう作品がアカデミー賞の、しかも作品賞まで受賞してしまうのは本当にありがたいです。

ギレルモ・デル・トロ監督作品だと、すでに「パンズ・ラビリンス」で美術賞などは受賞していますけど。

この映画は一言で表すと、美しいラブストーリー。ただし、発話障害の中年女性と半魚人の恋愛ですが。

とはいえ、美男美女が擦った揉んだあって結ばれる映画も目の保養になるけれど、我らがデル・トロの描くクリーチャだって、十分目の保養になるんですよね笑。

それくらいギレルモ・デル・トロのクリーチャーのバランス感は素晴らしい。

「キモッ」とはならないけれど、しかしハッキリと異形と分かる姿。グロくて力強く、美しい。長年デル・トロ映画のクリーチャー役を務めてきたダグ・ジョーンズの演技も相まって、満点の半魚人が出来上がったと思います。

演出も見応えがあります。

悪役的な人物であるストリックランド(マイケル・シャノン)の犯すような性交はリアルに描きつつ、主人公たちのそれは水滴の交わりという、皮肉の効いた演出。

(後日、顔がニヤける主人公をみて「うそでしょ! そもそもアレがあるの?」的な会話も笑わせる。)

結末におけるノドの傷についての伏線回収も見事だったです。

ただ、その最後の結末だけは劇中でのリアルをちょっとだけ超えているような気もしなくはなくて。

散々異形のモノとしての半魚人を受け入れていて見ていたけど、そこだけはちょっと突拍子もない感じがしなくもなかったです。

あと、水中で抱擁を交わすシーンも素敵でしたね。

本記事にアイキャッチに写るパンフレットにも使われているビジュアルイメージは、このシーンを描いたもの。

ちなみに担当したジェームズ・ジーンは「ブレードランナー 2049」のポスターも手がけています。

また、役者についてもみんなキャラが立っててムダがないです。

特に、悪役としてのマイケル・シャノンがマイケル・シャノンしてて最高だし、「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」(これも60年代の映画ですね)での肝の据わった母ちゃん的な役どころそのままなオクタヴィア・スペンサーも良い。

 

醜男(というかモンスターだけど)の恋愛映画で、ここまで美しいと感じるものも少ないのではないでしょうか。

今までのアカデミー賞作品賞受賞作品と同様に、万人に薦められるような映画ではないかもしれないです。しかし、モンスター映画だと思って観ないのは非常にもったいない。おすすめ。

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