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【ネタバレ】新海誠の過去作を一切知らないけど、「君の名は。」を観た。

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青春ものってさ、自分がろくな青春時代を送っていないせいか、ケッて思うか、あるいはこうやって映画で補完している。
 
特に、恋愛に関しては「レボリューショナリー・ロード」とか「ブルー・バレンタイン」とか「500日のサマー」とかを観て、「ほーら、どんなに運命的な出会いをしたって結局ダメじゃん!」とか思って勝手に納得してたようなクソ人間だった。
 
だから、本作に関しては「神木隆之介、長澤まさみが声優やって、主題歌がRADWIMPSのボーイミーツガールムービー?中高生カップルが勝手にデートで観てろ!」くらいにしか思っていなかった。
 
しかし、監督が新海誠だし1週間で数十億の興業収入があるってことで気になって観ることにした。

 

とはいえ、タイトル通り、私にとっては新海誠は名前を知っているだけの存在だったし、もちろん本作以前に監督作品を観たことはない。最後に観たアニメ映画っていうと、多分「おおかみこどもの雨と雪」かなあ。

 
休日の昼間に地元のシネコンで観たんだけれど、私が観た回はほぼほぼ満席。客層はやはり中高生が多かった。
 
でね、観た感想なんだけど
 
泣いた。
 
主人公達に感情移入できた訳でもないし、だから「俺だったらこう思う」みたいに観賞後に誰かと語り合いたいとも思わない(まあ、こうやって文章にしちゃってるんだけどさ)。
 
身体が入れ替わる、かつ時間軸がずれる題材というと、ストーリーがものすごく複雑化しそうだし(若干してる)、理論が破綻しそうで難しいはず。それなのに、本作はそれをほとんど気にさせないばかりか、商業的にも成功させてる。凄すぎ。
 
一応、「よりあつまって形をつくり、ねじれて絡まって、時には戻って、途切れ。またつながる。それが組紐、それが時間。」なんておばあちゃんの言葉が大きな伏線にはなっていたけれど、中盤からクライマックスまで、本当に展開が読めなくて、ずーっと手に汗握ってたっていうか泣いてた。
 
三葉が3年前の彗星落下の犠牲者であったことが判明した後は、どうにかハッピーエンドにならないものかとヒヤヒヤしていた。
 
どんなに頑張っても「一度決まってしまった出来事は覆らない」的な結末になるのが怖くて、なんなら「もうこの先を知りたくない、もう終わってくれ!」なんて考えていた。
 
ありがたいことに瀧、三葉、そして彼女の友人の奮闘のお陰で、彗星による犠牲者は出なかった。ほっとして、また泣いた。
 
気にならないところもなくはない。2人が急にお互いの名前を忘れてしまうところなんて、「まあ、なんとも都合の良いようにタイムパラドックスを解釈してるなあ」とか思うし、とってつけたかのような、実は入れ替わりは宮水家では代々起こっていた事だった、とか。でも、それは観賞後に考えている中で思ったこと。観ている間はそれほど気にならなかった。
 
「覚えて…ないの?」の切なさ、「今は、他に好きな娘がいるでしょう?」の甘酸っぱさ、「酒税法違反!」のおかしさ、「胸、揉んだでしょ!」の楽しさ、「これじゃあ名前、思い出せないじゃない」の悲しさ…すべてが好き。
 
彗星落下からさらに5年後、瀧は就活生。当時の事は朧気にしか覚えていないものの、「ずっとなにかを、誰かを、探している」気持ちに取りつかれた二人が再会し、向かい合い、「君の、名前は」と口を揃えるラスト。美しい。こういうのを観たくて映画館に通うんだよなあと、改めて思った。
 
美しいといえば、風景も美しかった。特に糸守湖や、宮水神社のご神体は、東京との対比と相まって素晴らしい。めっちゃロケハンとかしてるんだろうなあ。
 
以上。ちょっと後悔しているのは、終盤めっちゃ尿意を耐えていて、エンドロール途中で退席してしまったこと。映画館で映画を観ることの醍醐味のひとつは、周りの反応を見ることだと思っている。だから普段は必ず、劇場が明るくなるまで着席するようにしている。なので、公開中にもう一度鑑賞したい。こんどは新海誠監督作を勉強してからにしようかな。小説版もポチったから今から読む。
 
 
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