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オリコンの精査内容が開示された。アイドルのCDを何枚も買う意味は?

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音楽(その他)

2016年9月から始まったオリコンのCD売上枚数の精査。精査方法がブラックボックスとなっている中、2017年2月にオリコンから精査の実例が発表された。

発表されたものを見ても、不明な点も多い。確かに「こういうケースではこのようにカウントする事があります」という具体例が挙げられているわけだが、これらを避ければうまいことカウントされると保証されたわけではないだろうし、結局売上枚数については内部でどうとでもなる事に変わりはないだろう。

目次

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オリコン精査内容が明らかに

2016年に始まった精査については以前、その影響を受けたアーティストを何例か挙げて記している。

[aside type=”warning”]オリコンの精査って?集計方法が変わったらしい。アイドルは生き残れるのか。 [/aside]

要は、握手会などでCDを何枚も買っても全てが加算されるわけではないですよ、というのが今後のオリコンの方針。

そして、それに伴ってその他のランキング(具体的にはBillboard Hot 100等)が注目されるようになるだろうし、この影響をもろに受けるアイドルについても、それぞれが対策を講じ始めているという内容だ。

しかし、如何せん精査方法が明らかになっていないからアイドル側、そしてもちろんオタク側も困惑していて対応にばらつきがある状況だった。

そんな中でこの度、オリコン側から精査方法についての具体例が明らかにされた。

発表は2回あって、1度目は2017年1月20日。内容は大した事なくて、

これまでも関係者による組織票は除外してきたけれど、最近は握手会等で何枚も買う人が多い。これでは売上枚数を正直に数値化しても、ランキングの本質である「ヒット」を示す事ができない。そのため、同一購入者による同内容CDの複数買いについては加算上限を設けます。

という事。詳しくは公式の発表を見て欲しい。

https://www.oricon.jp/files/2017/01/20170120_2.pdf

そして、具体的な精査方法が明示されたのが2017年2月6日。発表された文書によると、

  • 握手会などの販売施策において加算される枚数は、原則として購入者×2枚を上限とする

とした上で、具体的な施策例を挙げてそれぞれの精査基準について述べている。文書中にはかなり具体的なものが挙がっているので詳しくはそちらを参照して欲しい。筆者のフィルターを通して簡単にまとめると以下のようになる。

  1. ジャケットは異なる(構成メンバーそれぞれの顔写真であることが多い)が、収録内容は同じCDをコンプリートすることによってイベントに参加する事ができる施策。これについては購入者×2枚を上限とする。
  2. 初回盤や通常版等、複数の種類が存在するCDを何枚か購入することによって、抽選で参加できるイベントに応募することができる施策。これは購入者×1枚を上限とする。過量の購入が認められる場合は加算対象外とすることがある。
  3. CDにメンバーランダムの握手券が付属している場合。これも購入者×1枚とする上に、過量購入に対して加算対象外の措置を取る場合がある。

以上3ケース挙げられているがこれらを見る限り、購入者×2枚の原則から外れ、もっと厳しい精査に遭う事例も多そうだなあという感じだ。

https://www.oricon.jp/files/2017/02/2017020604.pdf

発表された事例を踏まえて各アーティストの施策を調べてみた

筆者自身は現在、何枚も同じCDを買う事をほとんどやめてしまっているので特典会のレギュレーションについて詳しくない。しかし軽く調べてみたところ、これらに当てはまりそうなアーティストが2017年2月現在でも見受けられた。

GEM

GEMが2017年2月15日に発売した「Sugar Baby」はBlu-ray付きや通常盤に加え、ジャケット写真の異なるタイプ(個人盤)など、全13種類存在する。組み合わせにより様々なイベントがあるが、例えば個人盤全10種を購入する事により2ショット撮影会に参加できる。これは(1)に当てはまるだろう。

girls-entertainment-mixture.jp

BOY FRIEND

BOY FRIENDが2017年2月20日に発売する「I Miss You」もメンバーの個人盤が存在する。個人盤(全6種)コンプリート、あるいは6枚の同時購入によりスクラッチカードが与えられ、サイン会や2ショットチェキ会に参加できる。これも(1)に当てはまりそう。

https://boyfriend-official.jp/contents/80247

UNIONE

UNIONEが2017年3月15日に発売する「パッサボーラ!」は初回盤と通常版をセットで購入すると、抽選で200名が参加できるイベントに参加できる。これは(2)に当てはまるだろうか。

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カントリー・ガールズ

カントリー・ガールズが2月8日に発売した「Good Boy Bad Girl/ピーナッツバタージェリーラブ」は、通常盤を1枚買う毎にメンバーランダムの個別握手券が1枚付く。これは(3)のケースに該当するパターンか。

https://fortunemusic.jp/country_201702_koaku/

AKB系列、坂道グループは精査対象外か

精査例の(3)をみればピンと来た方も多いだろうが、購入の段階でメンバーを選べる(ランダムでない)握手会を開催している、AKB48をはじめとする48系列や乃木坂46などの坂道グループはあまり精査されていないようである。

例えば乃木坂46が2016年11月9日に発売した「サヨナラの意味」は、オリコンの週間シングルランキングとBillboardランキングの売上枚数がそれぞれ82.8万枚、84.8万枚とあまり差がなく、精査されていないように見える。

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精査に対してアイドルはどう対策しているか

以上のように、精査対象になりそうな施策をしているアーティストがいる一方で、CDシングルの売上にこだわらない運営をしているアイドルもいる。

つりビット

つりビットは現在アルバム「Blue Ocean Fishing Cruise」の発売が控えており、こちらについては従来通り(握手や2ショット撮影)の販促を行っている。しかし、シングル曲については(特に今に始めった事ではないのだが)、2016年10月の「妄想フィッシング学園」、2017年2月の「My Victory」と立て続けにデジタル配信し、CD販売はしていない

虹のコンキスタドール

虹のコンキスタドールは2016年12月19日に発売したシングル「LOVE麺 恋味 やわめ」はCDではなくカップラーメンという形態。さらに2017年1月9日発表の「レトルト〜華麗なる愛〜」はレトルトカレー。ともに商品パッケージにQRコードが記載されており、そこから楽曲をダウンロードする仕組み。

ただ、4月26日に発売されるメジャーデビューシングル「✝ノーライフ・ベイビー・オブ・ジ・エンド✝」はDVDシングルとしてリリースされるため、再び盤に回帰した形。今後の方針が気になるところ。

まとめ

というわけで、オリコンの精査についての発表および、各アーティストの施策についてまとめてみた。

精査内容の具体例が明らかになったが、その基準がオリコンの考える「社会通念」に基づくものである以上、その実状が曖昧なものである事に変わりがないと思っている。

しかしメディア露出の機会を増やすという意味では、どうやらまだまだオリコンは必要な要素らしいからなのか、精査から半年近く経った今でもCDを大量に売るための特典会がなくなるという事にはなっていない。このあたりが崩れてくると、状況も変わってくるとは思う。

個人的には音楽の定額サービスに加入しているため、「iDOL Street」やAKB系列の音源は盤で買う事もなくなった。それ以外のアイドルは、できるだけリリースイベントに足を運んで買うようにしている。

握手券目当てでというのもあるが、アイドルのファンは他のアーティストに比べると現場の空気感を重要視する傾向にあると思うし、筆者もその一人だからだ。

少々脱線したがいずれにせよ、ファン一個人がCDを積む理由にはランキング以外にもそれぞれの思いがあるだろうから、楽しめる範囲で好きにしたら良いと思う。

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